北海道一の繁華街である札幌市ススキノの一角にある老舗ラーメン店です。
札幌在住時代には間違いなく一番多く食べたラーメンである。
場所柄呑んだ後はもちろん、昼も結構通いましたね。
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札幌なので「味噌」と思いでしょうが、この店では毎回醤油ラーメンでしたので、懐かしい醤油のモヤシ抜きを食べることにしました。
創業が昭和28年と看板にも書いてます。味噌ラーメンが生まれる前の時代、今の場所とは違う初代ラーメン横丁に居を構えていたそうで、今では数少ない正統派サッポロラーメン店の一つです。
L字型のカウンターがある狭くて古い店ですが、清潔感があります。
メニューはトップから「醤油」「塩」「味噌」の順です。注文すると必ず「モヤシ入れていいかい?」と聞かれます。札幌のイントネーションで言うのが好きでしたが、今回の人は「モヤシ入れますか?」と丁寧でした。
サッポロラーメンにはモヤシや野菜が入るイメージがありますが、戦後のラーメンには入らなかったのでしょうね。メニューにも「※モヤシ抜きできます」と書かれてます。
このラーメンには固めのチャーシュー、ネギ、メンマとワカメが入ります。豚骨・鶏ガラ主体のスープで、20年以上も前に買ったラーメン本には確か、化学調味料を入れないで昆布やニンジンなどをふんだんに使用していると書かれていた記憶があります。
あの本、いくら探しても見つからない・・・
麺は西山製麺ですが、縮れがあって一般的な札幌麺より細めかな。
醤油味は濃い目でラードが浮かび、コクがあるスープはしっかりとした味で最後まで飽きずに食べられる。
生のニンニクと生姜が小瓶に入っていて、自由に入れられるのが嬉しい。
昔の札幌では濃厚な存在であったが、最近のラーメンと比べればむしろあっさりに感じますね。
ニューウエーブ店と比べれば派手さはまったくない。いつの間にか時計台向かいにあった昭和22年創業の「龍鳳」も閉店しまったようだ・・・ここの醤油も旨かったな~
昭和20年代からの老舗として、サッポロラーメンの「王道」とか「正統派」と呼ばれて暖簾が続いているのはこの「芳蘭」の他には「だるま軒」と「味の三平」だけだろうか?
H系の呼び込みがいなくなって歩きやすくなったススキノ。それでも数人はいましたね。
「お客さんどんな店を探しているの?何系?」と声を掛けられ・・・
「老舗ラーメン系」と答えました。
札幌市中央区南五条西5 五五ビル1F
011-531-6582
営業時間 11:00~翌3:30
定休日:無休